真っ直ぐな道を曲がった先に続く僕の長い英語道

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TOEIC 韓国問題集レビュー③

本日の記事は、韓国のTOEIC実施期間が発売しているYBM2について書きます。
この問題集は、今年発売されたもので、YBMの問題集としては、最新のものになります。

YBM実戦TOEICのRC 1000 2

YBM実戦TOEICのRC 1000 2

YBM実戦TOEICのLC 1000 2

YBM実戦TOEICのLC 1000 2


この問題集に取り組んでみて、一番強く感じることは、リスニングパートのオーストラリア人の男性が、異様になまっているということです。
オーストラリア独特の発音があることはもちろん理解していますが、私自信がオーストラリアに短期留学した際に知り合ったオーストラリアの方々は、こんなに鈍っておらず、もう少し聞きやすい発音で話していました。そのため、別単語に聞こえてしまう部分も多く、本当にオーストラリア人の発音がこの音声の通りなのか多少心配になります。 本当に英語ネイティヴ話者なのかが少し心配です笑。友人に聞いてみたところ、「わざと強調して話しているんじゃないか?」とのこと。まぁこれぐらいの訛りでうだうだ言ってられないですね。分析して、聞きなれるしかないです。
今年のTOEIC公開テストでは、オーストラリア人始め、イギリス人など数名の新しいスピーカーが登場しています。
その中のオーストラリア人スピーカーの発音は、YBM2ほど聞きにくくはないと個人的には思うので、YBM2に取り組むのであれば、より高地トレーニングを積むことができると考えて取り組むのがよいでしょう。

LCの1000問は、それぞれのPARTを0問から2問間違いくらいで通過していましたが、感触としては、かなり難しいです。
正直なところ、公開テストや公式問題集の質とは離れてしまっている箇所があるといっても過言ではないような気がします。
スクリプトや設問に巧妙な罠や些細な違いを盛り込んできているところもあるのですが、やはり一番は、前回も取り上げたオーストラリア人男性の声と発音が聞き取りにくい。この発音、オーストラリア英語だとしても本当に合っているのかな?と正直不安になるレベルです(まだまだ英語学習者として未熟者の私が言える立場でありませんが、一応オーストラリアに短期留学経験があり、その時知り合った方々はここまでのオーストラリア訛りの発音ではありませんでした)。
自分の手にいれた分が初版分であったためもあり、誤植も所々見受けられていて、ここもそうなのでは?と疑心暗鬼になってしまっています笑。

RCの1000問についても、一言で言うと、LC同様、難しすぎる印象です。<公開テストの鬼フォームやハッカーズの難しさ以上の印象です。<
正答率は、安定して9割以上9.5割ほどを出せていましたが、長文問題に関しては初見では内容を取りにくい文章が多い印象です。

単語もTOEICでは見慣れないものが多く、どちらかというと日本の難関大学や英検準一などに出てくる単語が多い印象で、幸運にも英検の学習やシス単の復習が役立っています。また、文量が多かったり、複数の箇所を適合させながら解く問題が多いため、75分でこの100問ずつを終わらせるのはキツイと思います。自分も、ゆっくり着実に読むと、75分ギリギリになるtestがありました。

そして、問題を複雑にしたためなのか、part7では、何問か根拠が正解とまでは判別できないのでは?と思える問題がいくつかありました(test4の189番等)。
また、最近のTOEICでは少なくなった、単語の意味を知っているか知らないかだけで正誤が別れてしまう問題が比較的多く出題されていて、一昔前の日本の大学入試の重箱の隅をつつくような問題も多少あります。

解説についても、ハングルのグーグル翻訳のため理解不足な面もあると思いますが、それだけでは解説不十分というか、判断基準とずれた解説がいくつかありました(test5の128の解説等)。

まだ途中までしか取り組んでおりませんが、私個人の今のところの結論としては、参考書をやり尽くした方、手元にやるべき参考書がない方、TOEICのフォームで高地トレーニングを積みたい方に、オススメの問題集と思います。

前作ybmの時に少し感じられた、「あっこれでるな」または「あっこれよく出るやつだ」というデジャブ感や「よく練られた問題だな」、「これは為になる」というような高いクオリティが、まだ十分には感じられていません(私の実力不足、理解力不足も否めないですが…)。

一言でいうと、難しいというよりも、全体的に問題の作りが荒い印象を受けます。
そして、今まで使っていた単語を同義語や難語に変え、文量を増加し、発音や問題を複雑した問題集、それが今回のybm2に対する印象です。

正直、TOEICのスコアアップを目指す方やTOEIC上級者であっても、必ずやらなきゃいけない参考書ではないというのが、私個人としての今のところのレビューです。
これに取り組む前に、韓国公式や韓国既出問題集、日本公式などに取り組んで何周も学習することをおすすめします。

一番近しい問題集をあえてあげるなら、ハッカーズ2ですかね。なんだかハッカーズがybmに似るのではなく、ybm2がハッカーズに似てきた印象です。

2018年7月現在までの公開テストにおいても、YBM2ほどの難易度の問題が出ているとは思えません。確かにYBM2に出題されている問題と似ている問題も公開テストにて出ているかと思いますが、私自身は、YBM2をやりこんだ恩恵よりも、英検や他の英文を読み込んだ恩恵の方が、今年のTOEIC公開テストの結果としては、多く受けていると感じています。

この問題集の取り組み方としてオススメする取り組み方は、

LC
・part1やpart2をディクテーションするのであれば、問題番号ごとの音声をダウンロードし、一問ずつディクテーションしてスクリプトを確認する。
・part3やpart4も問題番号ごとの音声をダウンロードし、1文章3問ずつ解いて解答とスクリプト、自分が聞けなかった音を確認する。

RC
・難しい問題や文章量が多いため、パートごとに解いていく。
・その際の時間の目安は、part5 10分、part6 8分、part7sp 29分、part7mp 25分
・それぞれのパートごとで答え合わせする。
※一気に解く場合はまず75分で終わらせることを目標にする。
※時間内に終わらなくても解き切る。
※わからない問題は納得いくまでとことん調べる。

私のいつもの問題集への取り組み方と大差ありませんが、この問題集に関しては、時間制限を気にしすぎないことをオススメします。

そしてパートや設問ごとに解くのがオススメな理由は、文章量が多いため、この問題集は集中力を持続させることに苦労します。私自身、解ける解けないより、解いている間に集中力がなくなり、飽きてしまうことが多発しています。そのためパートごとなど細かく区切って取り組む方が、理解が深まると考えます。

もちろん75分でリーディング100問終えられるのが良いですが…。

今後、TOEICがこのような形に変化していくとも考えられますが、もしそうなるのなら、もはや一つのフォームで英語力をはかるということには、限界が来てしまいそうですね。

知人との間で、TOEICの次のレベルにあたるTOEIC +のようなテストができるのでは?とここ数年間、話したりするのですが、その布石かしら…??

最近の問題集は、韓国製であっても、本番や公式のクオリティに近いものが出しにくくなっているような気がします。

これはあくまで推測でしかありませんが、TOEICの問題や関係情報の流出に対して、監視が厳しくなったのかもしれませんね。そして、試験の傾向もつかみにくくさせる為、使われる単語についても変化させてきていると思います。そのため、出版社各社は、難化させた問題集や、以前の問題の単語を同義語に置き換え文量を増やした問題集を苦肉の策として販売、他国で販売して利益確保する形にシフトしているのかもしれませんね。ybmが日本語版で発売となるのもその一例か…??

そして、この背景にあるのは、やはり2020年なら始まるセンター試験の英語を外部試験に置き換えること、並びに、一昔前に大きな問題となった韓国国内でのカンニングと問題流出なのではないかなと思います。

TOEICはそもそも日本がETSに頼んで作ってもらった試験で、主受験者は、日本人と韓国人です。どの試験を認定するかはまだ未定であったはすですが、その巨大マーケットである日本人の大量の受験者が、TOEICを受験すると可能性があるとなれば、やはり問題の管理はより厳しくなりますし、その受験者に適した試験とするために、使われる単語も受験英語で使う単語に寄せてくる、形式も日本の受験に寄せてくるという事もありえない話ではないのではないかなと…(そうであれば、前述したybm2にシス単やDUO、英検でてくる単語が頻出しているのも腑に落ちる)。

色々とネガティヴなことを書いてしまいましたが(実力不足のため、難しいと感じている事も否めないです)、英語を学ぶ問題集として考えれば、良い問題集であることは間違いありません。全体的な英語力を上げることには間違いなく繋がります。そして、今後のTOEICがこのような出題になる可能性も考えると、まずは1周、そして2周、3周とybm2に取り組むことは決して無駄ではありません。

何周かすると馴染んできて、良いところや気づきが増えるのでそれを愉しみに取り組みましょう!

レビューは私の見解及び知人との話し合いがもとのため、あくまで私の個人的なものとご理解頂ければ幸いです。

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