真っ直ぐな道を曲がった先に続く僕の長い英語道

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英検 ライティング 参考書レビュー①

台風が過ぎ去り、また蒸し暑い毎日の東京。
いったい、この暑さはいつまで続くのでしょうか?

さて本日はライティングの参考書について書こうと思います。
今回取り上げるのは、英検準一級のライティングの参考書です。

英検準一級などになると、ライティングの参考書が限られてしまいます。
私は、アスク出版から出ている植田一三先生編著の英検準一級ライティング大特訓と、ジャパンタイムズから出ている最短合格!英検準一級英作文問題完全制覇の2冊を所持しています。

英検準1級ライティング大特訓 (英検 ライティング大特訓)

英検準1級ライティング大特訓 (英検 ライティング大特訓)



今取り組んでいるのは、主に英検準一級ライティング大特訓で、今回はこの参考書のことを中心に書きます。

まずこの参考書をお持ちの方がいらっしゃったらお尋ねしたいのですが、どのようにこの参考書を使われていますか?
自分が使い方に悩んでいるのは特にchapter5からなのですが、本文を写していく、暗唱していくなどとも少し違うように感じますし、読み物として使うだけでは勿体ないです。自己鍛練以外に教材用にも活用できるようにしっかりと理解を深めたいので、自分自身でもやり方を試行錯誤していきますが、こんなやり方あるよって方がいらっしゃいましたら、図々しいおねがいですが、ご教示いただけると嬉しいです。

さて内容の方について書いていきます。

この参考書は、chapterごとに英検準一級のライティングに必要なスキルや知識をトレーニングし蓄積していく参考書になります。
私個人としては、chapter3の「文法・語法の頻出ミスランキング」、chapter4の「類語の使い分け重要度ランキング」、巻末付録の必須400語が特に役に立ちました。
この上にあげた3つのチャプター、パートについては何度も何度も読み、書き、覚え、頭に染み込ませていこうと思います。

しかしながらこの問題集の中には、私の理解力が低いせいか、いくつか首を傾げる箇所や理解しにくい箇所がありました。
そのわかりづらい箇所として以下に取り上げます。

・chapter4の類義語の意味の説明
chapter4は、日本人が使い分けづらい意味の似た動詞を意味ごとにまとめたチャプターになります。この中の動詞を説明している文章のいくつかが自分には府に落ちませんでした。
例えば、参考書のp62に載っている「思う」という動詞の括りのなかに「expect」が紹介されています。この説明として、勝つとは「思わなかった」とかかれているのですが、その後の説明では「起きる確率が高かったり、予定されていることなので当然起こると予想(期待)する」と書かれています。
例文として、
expect that the consumption tax rate wil rise next year
と書かれています。
そもそもexpectは期待するというニュアンスのため、この参考書の中で最初にかかれているような「思わなかった」というニュアンスは理解しづらく、その後の説明とも内容が食い違っているような気がします。

・chapter5
chapter5は、エッセイの中で大切なキーアイディアを学習するパートになります。このパートでは、英検のエッセイで頻出ジャンルの質問に対して、いくつかキーアイディアを作成していくパートになります。
この中では、出題されている質問に対するキーアイディアの例が質問に対応する論理と多少ずれているようなものが多いと感じるため、質問に対するキーアイディアとして使ってよいものなのか、適しているものなのか、理解しづらいものがいくつか見受けられます。
またキーアイディアに対するサポート文もいくつかかかれているのですが、実際に繋げてみると、意味が重複していたり、論理的に飛躍しすぎていると感じられる部分も見られます。
また、英検準一級のライティング試験の問題と同様に一つの質問、トピックに対してヒントとも言える4つのポイントがかかれているのですが、この参考書では、このポイントは賛成で使えて、こう書くべき、このポイントは反対で使えて、こう書くべきという説明がなされています。実際の過去問を見る限り、確かにポイントによっては、賛成でつかいやすいもの、反対で使いやすいものはあると思いますが、この参考書のように明確に賛成でこのポイントを使う、反対このポイントを使うと言うようには、英検側はポイントを作成、例示していないように思えます。むしろ賛成、反対どちらでも使えるようなポイントを多く掲載し、賛成、反対がわかりやすいポイントは少ないのではないかとすら感じます。
また、英文で例示してくれている箇所と日本語のみで例をあげている箇所、単語のみの箇所など取り上げ方がバラバラなため、使いづらいです。
そして解説に使われている日本語の指示代名詞の使い方がどこをさしているのか、何を指しているのかが不明瞭な箇所がいくつかあり、どこに対する説明なのか把握しづらい部分がありました。

・chapter6
このPARTでは、書いてあるエッセイのどこが改善点かを例示し、改善された英文も掲載されていることから、どのようにすれば論理的あかつ得点をとる条件を満たす英文を書けるかを学べるパートになります。
その点については、非常に役に立つのですが、
改善前と改善後の英文が、まるで違う英文になってしまっているエッセイが多く、ある英文をより洗練させて、添削して、完成形を目指していくと言うよりは、全く違う英文を紹介しているにすぎないという部分もあるようにおもえます。

今のところはこれぐらいの部分が、理解しづらいと感じている部分です。
全体的に、エッセイを論理的に書こうという趣旨の参考書でありながら、その本文の日本語があまり論理的でないところが多いという反面教師的な面が多い気がします。
複数人で共著の書籍だからなのか、それとも編集がしっかり行われていないのか、少し改善すれば、もっと分かりやすいと思います。

色々な英作文の参考書をみてきましたが、英作文や日本語であっても作文や論文の参考書は、執筆することがもっとも難しい参考書のジャンルの一つかもしれませんね。

アマゾンなどのレビューは絶賛ばかりなので、多角的に分析する方法が限られてしまっていますが、この著者の他の参考書を見てみると、内容としては深いなど好意的な意見も数多く見られる一方で、誤植や謝った解説や回答があること、レイアウトの見辛いこと、著者自身の宣伝に参考書を使っているどうこと等、否定的な意見も見られるため、玉虫色の評価となってしまい、一冊のなかでも良いところと悪いところが絡み合ってしまっているため、私自身もどのようにレビューしたらよいか迷います。

私自身も引き続きトレーニングを続け、より本書を深く読み理解するよう勤めると共に、英検準一級などのライティングの参考書は数が限られているため、しっかりと活用する方法を探していきます。

8月にはついに旺文社自体からライティングの参考書を含めた、英検の参考書が出るようなので、そちらも参考にしながら、引き続き学習を続けていきたいと思います。


tatsuya nagaiのレッスン詳細 https://jmty.jp/s/tokyo/les-eng/article-6sxie

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