TOEICとテクニック①
最近は、TOEICについては、めっきり韓国産の問題集ばかりを解いているのですが、数ある日本産の参考書の中でも、私がここまでずっとバイブル的に活用してきた書籍があります。
それは、加藤優先生が書かれている、
TOEIC L&R TEST 900点特急 パート5&6 (TOEIC TEST 特急シリーズ)
- 作者: 加藤優
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2017/09/20
- メディア: 新書
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- 作者: 加藤優
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2015/10/07
- メディア: 新書
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この二冊の参考書です。加藤優先生が関わられた本は、「精選模試」をはじめとして、非常にクオリティが高く、TOEICの力だけではなく、本当の英語力を高められる教材と考えてます。
その900点特急の中のコラムに、「テクニックからの脱却」(←詳しいコラムのタイトル失念)というセクションがあり、リスニングもリーディングもテクニックなしで解くことがより力をつけることに繋がるということが書かれていました。
私自身が取り組んできたベタ聴き、ベタ読みは何の変哲もないやり方ですが、やはり間違いではなかったのだなと嬉しかったです。もちろんある一定の点数を狙っている段階で、テクニックは有効ですし、テクニックと自力の両刀遣いで良い結果が出せている場合はそれがベターと思います!!
でももし、勉強し続けているのにスコアが伸び悩んでいたりしている場合は、思い切ってテクニックを捨ててみたり、解き方を変えてみると良いかもしれません!それが大きなブレイクスルーや新たな発見に繋がる可能性が大いにあります。
私自身は元々、リーディングセクションはベタ読みだったのですが、昨年辺りから、リスニングセクションの先読みを思い切ってやめ、ベタ聴きして解くというテクニックなしのやり方に切り替えたところ、非常に楽になりました。ベタ聴きに変えてから、音声に集中しやすくなり、リスニング音声が聴きやすく、そして解きやすくなりました。
このやり方を導入するまでには、紆余曲折、先読みをやめるやめないで悩んでいたのですが、思い切ってみて良かったと思います。
まだTOEICは満点ではないので偉そうに言えませんが、ここまで巷でよく言われる◯点の壁というスコアの壁にぶち当たって進まないという事があまりなかったのも、早期にテクニックを捨てて、単純に英語に向き合い、聞き、読み、書き、声に出すことを何度も飽きるほどに繰り返してきたお陰なのかなとも思えました。
大切なことは、いかに持っている自分の力を最大限出せる解き方、取り組み方を知っているかであると痛感した出来事です。
さて、このやり方を変えるということ、意外と難しいんですよね。
元々人間というのは、現状維持を好む動物です。身体的にも他の動物より優れていませんし、チャレンジばかりしてリスクばかりとると生存できなくなります。
つまり現状維持を好むというのは、生存戦略の一つです。
でもそれでは新しいフロンティアへと前には進めません。ここにジレンマが生じます。
現状維持を好む本能をかき消すことはできないので(かき消したら多分死ぬw)、何か前進する時に現状維持とのジレンマを感じたら、
「それに取り組んで失敗したら自分や他人をひどく傷つけたり台無しにしてしまうか?」
と疑問符を問いかけてみると良いです。
もしひどく傷つけないという結論に達し、もう一歩進める可能性があるのであれば、現状維持を少しずつ崩していきましょう。
このことは書いてる私自身にも言い聞かせている事なので、まだまだ鍛錬が足りませんが。
以前、予備校に通っていた時の恩師と会う機会があり、英語の資格試験のリスニング、リーディングにおいて先読みするしないの話になりました。
結論から言うと、国語の現代文もそうですが、先読みするかしないかは、その人その人の話の聴き方、文章の読み方に依存しやすいそうです。あとは問題の難易度にもよります。
一文一文の意味を自然と取っていき文章の全体像を描く人は設問等の先読みに向いているようで、
話を全部聞いて又は読んで全体像をつかんでから細かいところを思い出す人はそのまま聴く又は読む方が効率がいい
との話がありました。
かなり前に恩師である大学教授の方にも、
「人の話は顔を見て聴き、理解してからノートに書きなさい」
と言われたことも思い出しました。
「人間は意外と瞬間的に見たり聞いたことでも少しの間は覚えられるのだけれど、忘れるかもという心配する気持ちが、極端にメモを取らなきゃという気持ちにさせる」
とようなことを言われていて、自分自身も自分の話の聴き方を意識してみると、なるほどなと頷ける部分がありました。
まさに先読みもその「心配」を打ち消すためにやってる方も多いのではないかなと思います。
先読みをするかしないかは、そもそも話を聴く脳のアプローチが違うだと思いますが、もし今のやり方でうまくいかないのなら、自分の耳や目や脳の覚えるという力を信じてあげても良いのかもしれませんね!
ある程度のレベルまでいったらどちらも試してみて、自分なりのやり方を見つけられるのが一番と思います。
私の場合は設問と選択肢を見ちゃうとどうしても音声や本文に集中できなくなりますし、先読みしても頭から抜けてることもあるので、先読みなしが楽なのだと思います。日本語の会話でもメモ取りながら聞いてるとメモに夢中になっていて話の理解が出来ていなかったりします。本当に実力があればどんなやり方でもしっかり理解出来るはずなので、私はまだまだ鍛錬が足りませんね(。-_-。)。
さて、TOEICの先読みというと、
1、設問のみ先読み
2、設問と選択肢a.bを先読み(中級者向けて)
3、設問と選択肢全部先読み(上級者向け)
の3パターンぐらいがあると思いますが、そもそものリスニング力が上がらない限り、先読みをするかしないかや先読みのテクニックは砂の上のお城になってしまうので、フォニックスなどで発音練習、リエゾンなど英語特有の音のルールを確認、以前取り組み方を書いたディクテーション(part1.2をディクテーション)、その後PART3、4のトレーニングなどをこなして、根本的にリスニング力をつけるのが1番良いと思います。←このあたりは、以前のブログにてにて詳述しました。
また、もし先読みをされるのであれば、設問に頻出する質問は大体決まっているので、あらかじめ覚えてしまうと、選択肢の先読みに時間を避けるのでオススメです。
また、先読みを効率的にこなし、なおかつしっかり音声を聞かれている方曰く、
「先に読むというより、単語をさらっと見るに近く、そうすることで、ドハズレの選択肢が自然と目に入らなくなる。」
と仰られていました。
これは、文章全体を注意深く読まなくても、強調すべき単語を瞬時に見抜く力があるということなので、そもそも英語力の高い方だからこそできる無駄のない有意義な先読みだなと思いました。
長々と書いてきましたが、伝えたかったのは、結局は先読みするもしないも人それぞれ。自分のやり方を見つけ出せたら勝ち。
それでも、テクニックに頼らず解くことは根本の力を伸ばすことになりお勧め。
そして、テクニックを身に付ける前に根本的な力をつけるのが目標達成の近道!ということです!!
tatsuya nagaiのレッスン詳細
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tatsuya nagaiのホームページ
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