TOEIC リスニング 勉強方法①
さて本日からは、TOEICのリスニングの勉強方法について書いていきます。
英語の音を聞き取るためには、ただ英語を聞き流しているだけでは、聞こえるようになりません。
英語の音を聞くためには、時間をかけてコツコツと英語を「しっかりと聞く」必要があります。
リスニングの勉強方法として、有名なのは、「オーバーラッピング」、「シャドーウィング」、「ディクティーション」などかと思います。
「オーバーラッピング」というのは、流れる音声のスクリプトを見ながら、音声に合わせて聞こえてくる音声とスクリプトを目と耳で一致させながら本文を声にだし、音声を聞き取る力を伸ばす方法。ディクティーションやシャドーイングが難しい場合は、こちらから始めることが多いです。まずは音と文字を一致させて、聞き取る力を伸ばすことに主眼が置かれていると思います。
「シャドーイング」とは、スクリプトを見ず(スクリプトをかすかに見る場合もあり)に流れてくる音声から1語2語遅れて、流れてくる音声を頼りに、本文を声に出すことで音声を聞き取る力を伸ばす方法。
つまり、聞こえてくる音を発声できる=聞き取れている
ということになります。
この二つの勉強方法については、また別の記事にて詳述することになるかと思いますが、
「オーバーラッピング」、「シャドーイング」をなさる際は、
7割から8割ほど内容や音を理解しているスクリプトの音源をつかことをお勧めします。内容も音もほぼわからない状態でトレーニングをすると、聞き流しになってしまいます。
また、出す声の大きさは、流れる音声よりかなり小さめにしましょう。
口パクまたは脳内で音声をだすぐらいでもよいかもしれません。
発音や音読の練習ではなく、「音声を聞く」練習のため、音声が聞こえなくては意味が薄れてしまいます。
さて、そして、私が一番勧める学習方法が、「ディクティーション」です。
ディクティーションについては、以前の記事にて詳しく書きましたのでこちらをご覧いただければ幸いです。
なぜディクティーションをお勧めするのかといえば、「オーバーラッピング」や「シャドーイング」は自分が聞こえている音と聞こえていない音があやふやになりやすいと考えるからです。
聞こえる音と聞こえていない音があやふやになるというのは、「自分がどこを聞けていて」、「自分がどこを聞けていないか」を把握できなくなってしまいます。
リスニングの学習というのは、「自分が聞けていない音、単語、表現」をいかに減らして聞こえるようにするかにかかっており、「自分が聞こえていない、聞けていない音を把握すること」は、リスニング学習の中で最重要といっても過言ではありません。
では、「オーバーラッピング」や「シャドーイング」だとなぜ聞こえていない音を把握しづらいのか?
それは、自分がどのように音声を聞こえているのかを客観的に捕えにくいからです。
言い換えれば、どのように音声を聞いていたかの証拠が残っていないためです。
たとえば、
He has three daughters who are doctors.
という音声が流れた際、
He ( ) three daughters who are doctors.
と聞こえ、hasが聞き取れていないとします。
これぐらいの短文であれば、すぐに聞き取れていない部分を把握することができますが、聞き取れない単語の数が覆えれば多いほど、聞き取る分が多ければ多いほど、聞き取れなかった音を把握することが難しくなってしまいます。
音声を録音することで、そのあやふやな所を突き止めりことができますが、機材を用意する手間があります。
そして自分の学習を通して、またレッスンを受けてくださる生徒さんたちを見ていて感じた、もう一つのデメリットが、「オーバーラッピング」や「シャドーイング」は音声を聞き、声に出す(オーバーラッピングの場合はスクリプトを見ることも加わる)練習方法ですが、聞き取れていない音が多いと、ただ聞くだけとなり、飽きてくると聞き流しになり、最悪の場合、リスニングを挫折してしまう可能性が高くなるけいこうがあるということです。
また、声を出すトレーニングのため、カフェ勉や図書館など、外出先では取り組みにくいのが玉にきずです。
ここまで述べたリスクやデメリットを軽減でき、初心者から上級者まで、どこでも、確実に取り組める勉強方法が「ディクティーション」ではないかと思うのです。
ディクティーションは聞こえてきた音声を、紙に書き取る練習方法です。そのため、自分が「どの音を聞けていて、どの音を聞けていないか」は自分が書き取った紙と音声のスクリプトを照らし合わせれば一目瞭然です。
また紙に書くという行動が加わることで、ただ聞き流すということを防止しやすくなり、音声を聞き取る集中力を高めることができると考えます。
さらに紙に書き取るため、その単語のスペルの確認、文法事項や文型の確認もできるので、一つの学習で数多くのことを学ぶことができるお得な勉強方法です。
※ディクティーションではスペルは気にしなくて良い場合が多い。
先ほどの例を使うと、
He has three daughters who are doctors.
という音声が流れた際、
He ( ) three daughters who are doctors.
と聞こえ、hasが書き取れていない場合。書き取っているため、聞き取れなかった箇所は一目瞭然となります。
上で紹介したディクティーションの記事の通り、
リスニング面では、
アルファベットの発音を抑えておくこと(フォニックスなどで)、
音の消失や連結を学習しておくこと、
学習初心者の段階で簡単なディクティーションに慣れておくこと、
リーディング面では
ある程度の文法事項と単語を知っておくこと
がディクティーション、ないしは、リスニングの学習全般では不可欠なので、TOEIC向けなどのリスニングの学習や練習に取り組まれる前に、身に着けれれておくことを強くお勧めします。
次回も引き続き、TOEICのリスニングの学習方法そして問題集の紹介をできればと思います。
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